パリの日本人妻のぼやき

パリ郊外に住む30代主婦です。何か書いたり書かなかったり…。

フランスに住み始めて3年が経とうとしている件

さて、またこの時期がやってきた。

 

去年神戸でこの記事を書いていた時は、まさか世界がこんなことになろうとは予想もできなかった…。

 

lummyrxfrench.hatenablog.com

 

この一年は、何だかめちゃくちゃ忙しかった。何だか、振り返るのもしんどいが、やってみよう。

 

 

 

フランスに住み始めて3年で変わったこと

①日常生活編

  • フランス料理を作るようになった

    些細な事かもしれないが、私にとっては大きな変化である。もともと、食に関しては柔軟性が低く、フランスに移住してからというもの、ほぼ毎週のようにパリのオペラにある日本食材スーパーに出かけ、そこで手に入れたもので和食を作る日々だった。今までは、特別フランスで食べるViennoiserie(クロワッサンやパンオショコラ等の菓子パン)やチーズを美味しいと思うこともなかった。そんな私だが、今や週末はViennoiserieを必ず食べ、ほぼ毎晩赤ワインを飲んでいる。そして何より、進んでフランスの家庭料理を作るようになった。3年経ってやっと、美食の国の魅力に目覚めたのである。あぁ太る…。

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Herring(ニシン)とじゃがいものサラダ。結構、フランス家庭料理はこんなもん…
  • 物を大量に捨てた

    移住してすぐの頃、フランス語も喋れず、旦那も出張で家を空けることが多く、「何しに来たんだろう」と寂しかった頃の話だ。近所にセーヌ川が流れていることを知り、一人でふらっと散歩に出かけた。そこは自宅のアパートから徒歩3分ほどの場所だったが、小さな島があり、嘗ては私の大好きな画家、モネもその島を描いたほど、のどかで自然豊かなところだった。そして、偶然に見つけた、新築アパート開発の案内…。その後エージェントに会いに行き、ほぼ即決で決めたそのアパートが、とうとう完成し入居日が決まった。コロナの関係で、入居日は3か月ほど延びたのだが、今は2週間後の引っ越しを前に、ドタバタで…でもウキウキで断捨離中だ。処分はフランス在住日本人向けの掲示板や、フランス版メルカリのboncoin等で引き取ってくれる人達を探している。何だか、娘を嫁に出す気分で何だか感慨深い。

  • 自転車に乗るようになった

    2018年の夏に息子を出産し、彼が3か月の頃から保育所に通わせている。その送迎が徒歩だと片道20分程度掛かり、さらにバスだと30分(到着が遅れたり、渋滞に巻き込まれたり…パリならではである…)程度掛かってくる。この次で触れる予定だが、仕事を始めた今、一分足りとも無駄にできない。そこで、忙しい主婦の強い味方、「ママチャリ」である。パリにはそこら中にシェア自転車ステーションなるものがあり、アカウントさえあれば、だれでもいつでも手軽に自転車が借りれる。フランスに来た頃は、フランス人の荒過ぎる車の運転を恐れ、自転車なんか手を出す予定はなかったのだが。その便利さに気づいた今、貸自転車では物足りず、購入も検討している。息子を後ろに乗せ、本当の「ママチャリライダー」になる日も近いかもしれない。

  • フランス語で情報収集するようになった

    今までも、勉強がてらにはラジオを聴いたり、テレビを見たりはしてきたが、今は情報を仕入れる目的でフランス語で見たり聞いたりしている。仕事や家庭での調べものもフランス語でしたり…。とはいえ、しゃべる方はまだまだカタコトやけどな。

②仕事編

 ひょんなことから、今年からフリーランスとして仕事を始めた。どちらも日本語と英語を使う仕事なので、まだまだフランス社会に溶け込めきれてはいないのだが、それでもやはり大きな変化である。クライアントからの評価はまだよく分からないが、案件の継続の意思を聞いているので、何とかなっているのかもしれない。仕事内容は今までやってきた事と変わらないが、フリーとして自分で仕事を取りに行くことの厳しさを感じている(コロナの今は特に)。ただ、もともと会社勤めが向いている性格ではないので、フリーランスの自由度は本当に魅力的である。どうなるか分からないが、しばらくこの働き方を続けてみたいと思っている。

③マインド編

 実は、昨年軽くメンタルを壊し、人生で初めてカウンセリングに通っている。

というのも、神戸の後、パリに戻った矢先に旦那のモントリオール赴任が決まり、私も少し仕事を手伝うことになったのだ。しかし、慣れない土地で、さらに社員の妻として入社することで、仕事も今とは真逆、ただデスクに一日座っているだけでお給料が入ってくるような状況で、私はどんどんよく分からない劣等感を感じて行った。

「この国(カナダにいたが、フランスの事)にいる限り、私はずっとこのままなんだ…」

そんな鬱々とした気持ちのまま数か月過ごし、ついにストレスで動悸がしたり、突然涙が出てきたりするようになってしまった。これはおかしいと、パリに戻り、精神科の門を叩いた。鬱ではないのだが、「抑うつ状態」とのことだった。

カウンセリングを通して気づいたことは、私はいつも周りの期待に応えようとしてきていたということ。それは親から始まり、その後は勝手に自分が作り上げた、こうべきであるという自分のイメージ。まぁ、そういう人は多いのだと思うけれど、私の場合は結果的に自分を潰してしまったのである。

臨床心理士の方から、「貴方の発言や行動に対して、周りの人の反応にまで責任を持つ必要はない。なぜなら、それはその人たちの状況によって左右される問題だから」ということを言われ、はっとした。私は今まで、それに気付かず、万人に好かれようと必死だったのだ。今でもそういう部分は残ってはいるのだけれど、前ほど周りの目を気にすることはなくなった。何か「これを言ったらこの人は嫌な思いをするかも…」と思っても、次の瞬間に「ま、言ってみなきゃ分からん」と思うようになった。これには賛否両論あるかもしれないが、一つ良かった点は、逆に周りの発言・行動にも寛容になってきたことである。自分が完全であることより、自分に対しても周りに対しても、不完全性を許容できる今の方が、生きていてだいぶラクである。

 

振り返ってみると、食もマインドも、かなりフランス人に近づいてきたような気がする。

 

今回、学校編がないのは、仕事を始めて学校はC1をやらないことにしたためだ。今は、空き時間にスカイプで週に二回、30分ずつオンラインのレッスンで勉強する程度である。

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今のアパートからの景色。気に入ってたけど、もう見ることもないだろうなぁ。

 

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さて、来年はまだこれ書いてるかなぁ…どうだろうな。