パリの日本人妻のぼやき

パリ郊外に住む30代主婦です。何か書いたり書かなかったり…。

海外生活で鬱になった話②

心療内科の門を叩き、臨床心理士さんとのセッションが始まった。

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写真はイメージです

 

まずは、自分のその時の状況と気持ちについて、ただただ話すのである。

それが二回くらい続いたと思う。

その後、五回程度の脳のエクササイズ(?)をすることになった。

何をするかというと、簡単に過去の自分史を作って、心理士さんの指示に従ってそれぞれの情景を思い出すのである。ただただ、それを繰り返す…。

何回か繰り返したのち、心理士さんがそれぞれの出来事をランダムにシャッフルして、思い出すよう指示してくる。これが、結構疲れる…。

 

私の場合は何か具体的なアドバイスがあったわけではないが(どうやら鬱そのものではなく、抑うつ状態にあった程度なので、症状は軽かったのかもしれない)、そのセッションを通して怒りそれぞれを切り離して考えるようになったところがある。

 

例えば、今までは①嫌なことが起こる→②フランスのせいみたいな連鎖が常に発生していたが、セッション後は何か嫌なことが起こっても、その事象そのものに怒ることで怒りを引きずることがなくなった。

 

確かに、この国は日本人には生きづらいかもしれない。けれど、ずっとこの国が変わらない保証もない。現に、私が嫌な思いをする原因を作るような、忌まわしい人達の大半が、45歳~60歳くらいのクソババア・ジジイ達である。そして、若い世代は寛容で礼儀正しかったりする。

 

なので、「フランスのせいだ」とするのはあまり建設的ではないような気もする。

 

もし今これを読んでくれていて、「ちょっと鬱っぽいかも」と思っている方は、早めに臨床心理士を探して、気軽にアポを取ってみてほしい。

欧米だと割と当たり前にセラピーを利用しているから、誰も貴方が「ヤバイ奴」だとは思わないし、ひどくなる前に行くべきだと思う。できれば、同じ日本人の先生が良い。なぜなら、他国に住むストレスを理解してくれるからだ。

 

私がセラピーから学んだのは、①相手の反応は自分のせいではない(相手が冷たかったり、怒ったり、イライラしているのは大概その相手の環境のせい)②Bonjourの数がその日の気分を変える(何もなくても外に出て、人に会う)そして、③自分が変わる必要はない。時間が経てば、周りが自分を理解する時が来る。

 

きっと、私みたいにフランスに住み始めて2年~5年程度の人達が、一番理想と現実のギャップで悩んでいると思う。特に、ある程度日本でキャリアを積んでいると、いきなり自分の市場価値(?)が落ちたような錯覚に陥る。もし、同じように悩んでいる方がいるなら、私が心理士さんから言われた言葉を贈りたい。

 

もう少し、自身に時間をあげてほしい。

フランス(海外)に住んでいる限りずっとこのままかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

 

自分を信じて、もう2、3年頑張ってみよう。